++いつか海へ還るまで++

雨が降る 代わりに泣いて いるように

降り続く雨 降り止まぬ雨


2007年11月30日(金) どうしてですか

末っ子は寝ぼけながらも朝起きた。
どうするかなと思っていたが昨日の約束通りに10分間学校に行く事を
OKした。それもわたしの付き添いではなくて
以前学校からの提案でそうしていたように先生に迎えにきていただいて
(この方が彼にすれば勇気を必要とするし1歩前進なのだ)行くという。

わたしはゆっくりゆっくりだけど溶けていっている末っ子の心、
そこに頑張ろうと、彼にすれば精一杯の勇気を振り絞っている姿を見て
嬉しく思った。

早速 学校に電話してこのように言っていますので・・と伝えて
先生にお迎えをお願いした。
暫くして先生が来て下さって末っ子は緊張した面持ちながら
登校していった。

わたしは10分と言っていたけどそれが5分でもかまわないと思っていた。
どれだけ短い時間でも本人が自分で それも昨日はわたしの付き添いだけど
今日は先生と一緒に学校へ行くということ。
アリの歩みでも そうして気持ちを解きほぐしていくことこそが
今 一番必要だと考えたし 学校側にもその考えをお伝えして
理解いただいていると思っていたのだけど。


10分少しして玄関チャイムが鳴って
そこにはしょんぼりとした末っ子が泣きそうな顔をして立っていた。

何も言わずにすぐに机の下に潜り込んでしまったのでどうしたのかと
聞いてみると暫く黙っていたがぽつりぽつりと話し出した。

どうも 学校で(担任の先生では無い)先生に
「10分くらい来たって意味ないよ!」と言われたらしい。
かなりキツイ口調で大きな声で。それ以外も色々。

で 10分間、職員室でも教室でもなく廊下にいたらしい。

その先生は末っ子がかなり心を開いていて大好きだった先生で。
心配もしてくださっていたし理解も示していてくださったと
わたしも思っていたので尚更に何故今そんなことを・・と
耳を疑った。

でも正直いうと薄っすら感じていたようにも思う。
電話でのやりとりや学校へ付き添って出かけての
関わる先生方の空気みたいなものが
末っ子の、このことが長引いていくにしたがって 
どこか突き放したような感じを
微妙に漂わせるようになってきたことを。

ただ そうこちらが思い込んでしまっては子供にも良くないし
先生方とギクシャクしてしまう元になりかねない。
兄弟3人、お世話になってきた学校だ。
先生方の顔ぶれは変わったけれども 良くしていただいてきたし
それは変わりなく今も感謝している。

それでもこれはどうしようもないこととしてやっぱり
先生も人間だ ということ。

先生からすればこんなにしてきたのにまた繰り返し? まだダメなのか と
疲れもしようし教育委員会などへの報告義務も出てくれば
焦りも出てきてそれがイライラにもなろう。

それを承知で。
それでも
それでも
今 そんなふうにこの子に言って欲しくは無かった。


先生には先生のお考えがあったのかもしれないと考えた。
甘やかすばかりではなく逆療法で厳しくと思われたのだろうかとも。

それにしても やっと学校に行く(それが10分にしても)
行動を起こした子にとっては 大好きな先生から
「良く頑張って少しでも来れたね」と褒めてもらえるかも
という(甘いかもしれないが)淡い期待があっただけに
「10分くらい来たって意味無いよ!」はあまりにもタイミングが
悪すぎたし開きかけていた心を凍らせてしまったと思う。


わたしは
『先生も学校に来て欲しいって気持ちがいっぱいで
つい そういう言葉になってしまったんだと思うよ。』
と 末っ子に話した。

けど末っ子は寂しそうに下を向くばかり。
この言葉の他にもかなり厳しいことをそれも怒鳴るように
言われたという事実が彼の心を打ちのめしているようで
わたしは抱きしめて
『あのね、お母さんは○○ちゃんが10分間でも
自分から学校へ行こうって思ったこと。
頑張ってその約束を守って行ったこと、ちゃんとわかってるよ。』
というしかなかった。

末っ子はわたしの胸に顔をうずめながら ぎゅうううってしながら
こくん と小さく頷いた。
暫くしてあげた顔の目尻には涙の痕があったけど
「おかあさんだいすき」って照れくさそうに笑った。


正直 週明け月曜日 どうしたものかとまた胃がキリキリと痛む。
ただどちらにしてもその先生の真意を確かめてみてからだと思ってる。
言葉は難しい。時には想いとは別の形で相手に伝わってしまったり
それでボタンの掛け違いが起こることはよくあるから。

だからこちらも初めから決め付けにならないように。
穏やかに でも 聞くべきことと伝えるべきこと。
子供の想いはきちんと伝えたい。行き違いがあるなら正したい。


とりあえず今日から日曜日までは なーんにも考えない。
子供らにもそういっている。自分にも言い聞かせてる。
戦士の休息。

否応無しに月曜日はやってくるのだからせめてそれまで。


どうしてですか と こうして尋ねなければならないことは
わたしにとっても 子供と同じくらいに勇気を振り絞ることを
必要とするけれど。

どんなに逃げ出したくても逃げちゃいけない時が人生には
何度かあって そのうちの一度がきっと今。

だからね。少し休んだらまた向かおうと思うんだ。
後からぶっ倒れようと機能停止しようとそれはその時また考える。


ただ今は
この子と この子達と一緒に。


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                         ゆうなぎ


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