++いつか海へ還るまで++

雨が降る 代わりに泣いて いるように

降り続く雨 降り止まぬ雨


2008年12月06日(土) 入院日記 3

(入院三日目)
病室の窓から見える空は
鉛色。

強い風が木々を烈しく揺らして
波立つ心のように
ザワザワと鳴る。


朝一で膵臓CT。
その後は、いつものメニュー

気になってつい、
糖尿病の携帯サイトを見て
落ち込む

食事制限コントロールは必須だし、
薬も飲み続けることに
なるだろう。
加えて
高血糖、低血糖
どちらになっても
昏睡状態になって危ない。
合併症の恐怖も
付きまとう。

これらと一生付き合って
いかなきゃいけない。
鬱病も抱えたまま。

わかっていたつもりの事が
改めて心にのしかかる。

未来に希望を託すには
歳をとりすぎたし、
すべてを諦められる程、
枯れていない。
中途半端な年齢。

泣きそうな気持ちだけど
泣くこともできない。

外からみたら
普通にできていると思う。
けど 心は虚ろ。

鬱の波に
飲み込まれそうだ。

---------

午後過ぎ
主治医が来て
膵臓CTに異常なかった事と
明日、予定通り
退院してよい事を
告げられた。

後は週明けに栄養指導。
それからは自宅で
二種類の糖尿病の薬を
一日三回飲みながら
通院で様子をみていく。

退院は嬉しい。
予定通りに自宅に
戻れることになって
ホッともしている。

でも半面
これからの事を思うと
不安でザワザワする。
小刻みに震える右手を
同じように震える
左手で祈るように
押さえている。


ただのヘタレの
考え過ぎだろうか?
鬱病ゆえの過敏反応?
たかが 自己管理を
すればいいだけの問題?
不安に怯えるのは
甘えでしかないのか?

だとしても
頭ではわかっても
気持ちがついていけない
自分を叱咤しても
力が入らなくて。

だって
いつまで 死ぬまで?
何処まで 死ぬまで?

どれだけ往けば
心安らぐ日は
くるんだろう

あと どのくらい
頑張ればいい?


残った力を振り絞って
自分に言い聞かせる。

恐れるな。

今まで何とかでも
そうやってきた様に

一つずつ
積み上げながら
生きていくしかないのだから。


暮れかけた窓の外は
相変わらずの風。

ザワザワザワザワ

明日 退院します。



ゆうなぎ


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