いざ陣痛がやって来て、妻は入院する事になりました。 それにしても、おんぼろい病院です。 おいらは仕事を休んで付き添い。 親戚なので、特別に妻の部屋に泊まらせてもらいました。
産科のおっかねえ爺ちゃん先生は、学会の発表で留守です。 同じ敷地内で眼科を開業している奥さん(こっちもおっかねえ)が、 「出産は2〜3日後になります」 と暢気に構えています。
でもでも、 妻の陣痛は“いよいよ”って感じです。 おいらは夜通し妻の腰をさすってやりました。
明け方のことです。 とうとう破水してしまいました。 こりゃあ生まれちまうぞ! ・・・と慌てている所へ爺さん先生到着。 ギリギリセーフです。
妻はそろそろと歩きながら一階の分娩準備室へ。 エレベーターも無いのかよ、と思いながら付き添い。 準備室はなんだか全体的に汚らしくて、シンクに雑巾が干してあります。 それから30分程して妻は分娩室へ入りました。 おいらは立ち合いではなかったので、廊下の長椅子で待つことに。
程なくして、分娩室から「ギャー!」と怪獣の様な泣き声がしました。 奥さん先生が「生まれましたよ、入りなさい」と。 おいら嬉しいとか感動したとか何にも感じなかったです。 ただ、(無事生まれたか・・・)て感じ。
分娩室に入ると意外な光景が。 なんと男の子でした。 爺さん先生は、自信を持って「女の子です」と予言していたのになぁ。 おまけに「奥さんは体が小さいから未熟児でしょう」と予言していたのに、 生まれてきたのは大きな大きな赤ちゃんです。 先生は、 「さあ、カメラ持ってきなさい」 おいらは寝てないので頭がぼ〜っとしている上に、赤ちゃんを目の前にして動揺していたので、何が何だか解らないままに先生の言うとおりにしました。 二階に戻って写るんですを持ってきて、「さあここに乗って撮りなさい」と言われたので、何か良く解らないステンレスの風呂椅子みたいなのに乗っかってパチリ☆

こんな写真が撮れてしまいました。

本当は↑こんなのが良かったんですが・・・
びちょびちょの赤ちゃんはさっきの準備室に連れて行かれて、産湯を浸かりました。
(あれっ!? このシンクってさっき雑巾干してあったやつじゃね?)
をいをいをいをい、この病院何処まで人をドキドキさせるんだよ。 臍の緒から雑菌入ったらどうするんだよ。 とか思ったけれど、ボーッとしていたので、何も言いませんでした。
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さて、 それから二年後のある日。
妻が「見てよこの写真!お母さんとお父さんに見られちゃった!」 例の写るんですは、あれから二年間も現像される事無く、何故か妻の実家にあったのです。やっと撮りきった写るんですを、義母が現像に出して受け取ったら・・・
「お義母さん、何て言ってた?」
「エロ写真だなぁだって」
(/-\*) イヤン
おいらの意図する所ではなかったのだよ。 アレは完全に爺さん先生の選んだ構図だったのだよと、弁解したいおいらでした。
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