ヒロの夢日記

2012年03月09日(金) 月蝕と南十字星

今日はこれといった出来事が無いので、大昔の思い出話でもしましょうか・・・
あれはおいらがまだヤングでウブな高校一年生の時でした。
写真部の先輩が、趣味で天体写真を撮っていました。
その晩は皆既月蝕で晴天。
先輩はおいらに月蝕の連続写真を撮ろうと誘ってくれました。
先輩の家は、おいらの最寄り駅から一つ隣。
待ち合わせは中間地点の鹿島川の橋にしました。
8時頃になって、自転車に三脚とカメラ一式を積んで出掛けました。
先輩は自転車で先に待ってくれていました。
早速適当な撮影スポットを探す事に・・・。
護岸沿いにしばらく行くと、畑と畑の間に車が通れるくらいの空き地を見つけました。
先輩はそこに小さなテントを張り、持ってきた缶コーヒーを分けてくれました。
9時になり、いよいよ月蝕の始まりです。
ニュースでは深夜1時頃までの間に、皆既月食が終わるそうで、
その間30分毎にフィルムを空巻きして開放シャッターで1分くらい感光させます。
先輩と二人、小さなテントでエロ話に花を咲かせながら暖を取っていました。
すると外に人の気配がします。
テントから顔を覗かせて見ると、そこには一人の老人が懐中電灯を持って立っていました。

「ここ、ウチの畑なんだけど何してんの〜?」

「あ、勝手に入って済みません。月蝕を撮っているんです」

「ああ、そうかそうか。別に構わんよ・・・」

老人はおいら達に優しく接してくれました。

「ここは町から離れてるから、星が綺麗に見えるよね」

「はい」

「オレね、昔戦争で南の島に行ってたんだよ」

「はぁ」

「戦争は辛かったけれど、あっちで見た夜空はそれはそれは綺麗だったよ」

「そうなんですか」

「特に南十字星が印象的だったなぁ」

そんな会話をしばらくした後、老人は「じゃぁ!」と言って帰っていきました。


深夜を過ぎようとした頃です。
おいら、急に激しい腹痛に襲われました。
もうね、ぎゅるんぎゅるん鳴って限界点突破。

「先輩、オレ糞して来ます!」

言うや否や畑の端っこに身を屈め、脱糞。
幸いティッシュ持っていました。

そんなこんなで撮影会は終了。二人は家路に着きました。
帰宅後思ったんです。
優しい老人の畑に野糞なんてして、罰当たりだったなぁと。
恩を仇で返す。
ロマンチックをうんこで返す。
おいらって人として最低です。

翌日、明らかに人間の物である、しかも犯人が確定できるうんこを発見した老人は、
糞害だけに憤慨した事でしょう。←ココ笑うとこ

今でも皆既月蝕の話題が出ると、あの時の贖罪を思い出してしまいます。
おじいさん、本当にごめんなさい m(_ _)m
もしかしたら、もう御存命ではないかもしれませんが、この場を借りて謝ります。


うんちしてどうもすみませんでしたーーー!!!


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