今日はこれといった出来事が無いので、大昔の思い出話でもしましょうか・・・ あれはおいらがまだヤングでウブな高校一年生の時でした。 写真部の先輩が、趣味で天体写真を撮っていました。 その晩は皆既月蝕で晴天。 先輩はおいらに月蝕の連続写真を撮ろうと誘ってくれました。 先輩の家は、おいらの最寄り駅から一つ隣。 待ち合わせは中間地点の鹿島川の橋にしました。 8時頃になって、自転車に三脚とカメラ一式を積んで出掛けました。 先輩は自転車で先に待ってくれていました。 早速適当な撮影スポットを探す事に・・・。 護岸沿いにしばらく行くと、畑と畑の間に車が通れるくらいの空き地を見つけました。 先輩はそこに小さなテントを張り、持ってきた缶コーヒーを分けてくれました。 9時になり、いよいよ月蝕の始まりです。 ニュースでは深夜1時頃までの間に、皆既月食が終わるそうで、 その間30分毎にフィルムを空巻きして開放シャッターで1分くらい感光させます。 先輩と二人、小さなテントでエロ話に花を咲かせながら暖を取っていました。 すると外に人の気配がします。 テントから顔を覗かせて見ると、そこには一人の老人が懐中電灯を持って立っていました。
「ここ、ウチの畑なんだけど何してんの〜?」
「あ、勝手に入って済みません。月蝕を撮っているんです」
「ああ、そうかそうか。別に構わんよ・・・」
老人はおいら達に優しく接してくれました。
「ここは町から離れてるから、星が綺麗に見えるよね」
「はい」
「オレね、昔戦争で南の島に行ってたんだよ」
「はぁ」
「戦争は辛かったけれど、あっちで見た夜空はそれはそれは綺麗だったよ」
「そうなんですか」
「特に南十字星が印象的だったなぁ」
そんな会話をしばらくした後、老人は「じゃぁ!」と言って帰っていきました。
深夜を過ぎようとした頃です。 おいら、急に激しい腹痛に襲われました。 もうね、ぎゅるんぎゅるん鳴って限界点突破。
「先輩、オレ糞して来ます!」
言うや否や畑の端っこに身を屈め、脱糞。 幸いティッシュ持っていました。
そんなこんなで撮影会は終了。二人は家路に着きました。 帰宅後思ったんです。 優しい老人の畑に野糞なんてして、罰当たりだったなぁと。 恩を仇で返す。 ロマンチックをうんこで返す。 おいらって人として最低です。
翌日、明らかに人間の物である、しかも犯人が確定できるうんこを発見した老人は、 糞害だけに憤慨した事でしょう。←ココ笑うとこ
今でも皆既月蝕の話題が出ると、あの時の贖罪を思い出してしまいます。 おじいさん、本当にごめんなさい m(_ _)m もしかしたら、もう御存命ではないかもしれませんが、この場を借りて謝ります。
うんちしてどうもすみませんでしたーーー!!!
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