うさぎのつぶやき
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今日9月17日は「牧水忌」
トップページの≪今日は何の日≫でも書きましたが、宮崎が生んだ歌人、若山牧水の没日です。
若山牧水は1885年(明治18年)、宮崎県東臼杵郡東郷村に生まれました。 文学を志し早稲田大学在学中に作歌、執筆活動を始め、詩人の北原白秋とは同期で、同じ下宿で勉強した親しい間柄でした。 当時白秋は射水と号し、他に歌の友に中林蘇水がいましたので、牧水と三人で、「三水」と呼ばれていたそうです。
大学卒業後は清貧に安んじて歌道に精進し、第一、第二、と歌集を発表、第三歌集では、『別離』、歌集『山桜の花』などを発表。 後に結婚してからは、1920年(大正9年)沼津の風土とりわけ千本松原の景観に魅せられ、一家をあげて沼津へ移住。沼津の自然を愛し雑誌『詩歌時代』など精力的に出版活動を展開する傍ら、千本松原の 伐採反対運動の先頭に立ち、1928年(昭和3年)43歳で若い生涯を終わりました。
よく知られている歌に
* 白鳥は 哀しからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ
* ふるさとの 尾鈴の山の かなしさよ 秋もかすみの たなびきて居り
* 幾山河 越えさり行かば 寂しさの 終てなむ国ぞ 今日も旅ゆく
などがあります。 特に「ふるさとの 尾鈴の山の かなしさよ ・・・」は、私の母のふるさとも尾鈴ですので、何だか親しみのある感じがします。 又、お酒が好きだった牧水は、お酒にちなんだ歌もたくさん作っています。
* 白珠の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけり
* ひとの世にたのしみ多し然れども酒なしにしてなにのたのしみ
などは、これからの時期にぴったりの歌です。 それから、私の好きな歌をご紹介しましょう。
* 海底に目のなき魚の住むという目のなき魚の恋しかりけり
* わか竹の伸びゆくごとく子どもらよ眞すぐにのばせ身をたましひを
「海底に目のなき魚の住むという・・・」はどういう訳か私にも分かりませんが、とにかく大好きで、牧水の歌の中で一番好きな歌です。 著名人、偉人など歴史に残る人々や芸能人にいたるまで、名を上げた人が少ない宮崎ですが、牧水はその名を上げた中でも筆頭ではないでしょうか?。
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