読書記録

2008年07月28日(月) 首相官邸の女           木下 英治


 結婚を約束した恋人が死んだ・・?・・殺された・・?・・

河原真知子は恋人の死に疑問をもって、次期総裁候補の花岡代議士が関わりあって居ると思い、その子分である同じく代議士の海音寺の私設秘書となった。時には美貌も武器にして週刊誌を巻き込み恋人の死の真相を追究していく。

文中のいろんな出来事はかつての日本の政治の世界で起こったことをうまく折り混ぜてはいるけれど、情けないことにほとんど記憶にないのだ。
「記憶にございません」という流行語まで生み出した事件もあったけれど、闇の総理だとか敵対相手とか固有名詞がほとんど思い出せない。

今も政治の世界はこの本のように金まみれのどろどろしたものだろうけれど、普通のOLだった二十代の女性が次期総裁候補を相手にして恋人の復讐なんて出来るものではない。
そのくせ恋人への復讐心は物語のなかではとても弱いと感じた。
2時間のテレビドラマにしたらそれなりに面白いかもしれないけれど、それも主演の女優さんによるわなぁ。









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