なか杉こうの日記
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考えてみれば わたしもいもうとも ずいぶんとかわいがられて育った。 親はそりゃふつうの親と同じく きびしいときにはきびしかったし うちは別に豊かでもなかった。 しかし、いとこがたくさんいたし、 父母の知り合いも 近所のおばさんたちも ともかく ○○ちゃん、○○ちゃんと言って わたしたちきょうだいをかわいがってくれた。 そんな人々がひとりふたりと亡くなり あとに残るのは 思い出だけである。 いい思い出ばかりなので ずいぶんとあたしたちは 愛情を注がれていたのだと気づいた。 そんな人々の顔が目に浮かぶ つい最近もそんな一人が亡くなったが それはうちの親とはいろいろ確執があった人なので 病に臥したときも 会いに行く気になれなかった それにかわいがってもらったばかりの思い出ではなかったし しかしそれでも 残るのはほんわかした思い出のみである 人は亡くなっても 周囲の人々の中に 思い出として永遠に残るのである それが、人の中で 芽を出し 育ち だから人は 不滅なのである 思い出・・・ それはひとすじの 遺伝子みたいなものかもしれない。
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