なか杉こうの日記
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ぼぼん、ぼぼんと音がした後は 下駄の足しげく とおりを歩いていく 花火がおわり 黒々とした山の向こうに 白く煙があがっている うすら明るい 立て続けの ぼぼん、ぼぼぼぼぼぼぉん。 からころと下駄の音 家に帰る ちょうど十時 きのうは近くの海岸で 今夜は 岬をぐるり回った 海辺で 花火が鳴る とおい、花火 近くの圧倒的な花火 さびしい 花火 ひとを恋する 花火 男の子も 女の子も 遠い目で 灯を見つめている なにか追い求めているような まだ 先のことだけど 胸がうずくような あぁ追いかけなくちゃ ひと筋の光る糸
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