なか杉こうの日記
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2005年10月21日(金) ドラマの家

テレビのホームドラマというのはどうしてああすごい家ばかり出てくるのだろう。それとも平均的な日本人は皆ああいう家に住むようになったのか。

考えれば「トレンディドラマ」と今でも言うのかな、若い子がいろいろ出てきて恋愛劇を繰り広げるというドラマも、出てくるのはぴかぴかのマンション。高層階の窓からは夜景が眺められる。

恋人あるいは恋人になりそうな人と会うのは、東京の臨海地区や横浜のやはり開発地区。

さきほどもちらりと「熟年離婚」というドラマの最初のみを見たら、やはりすごい立派な家だ。立派といってもよくハウスメーカーのCMに出てくるたぐいの立派な家だ。豪邸というわけではない。

今NHKで夜やっているドラマ(堺正章が退職後のお父さんを演じている)も、パティオがあるぴかぴかの家だ。堺さんの奥さん(有名な女優さんだが名前が出てこない。)も、昼間はダンス教室に通っている優雅な暮らし。

電車から眺めても、建てられる家は皆似たりよったりのハウスメーカーの家。・・・うちもそうだし。ただしうちはドラマに出てくるような立派なものではない。

いつの頃からだろう、こうした暮らしがドラマに登場しだしたのは。もし二十五年前ぐらいにこんな生活が出てきたら「すっげぇうち」と思ったかもしれない。それが、ともかく借金にせよ、お金さえあれば建つのである。月に十万ぐらい何十年もかけて退職過ぎても支払えば、あのくらいの家が建つのかもしれない。パティオつきの。

ただ感心している。「いつのまにか日本人ってこんなに優雅でリッチになったの」と言いたい。同時にこんな暮らしみんながしていて、いいのかね、とも言いたい。ほぼ隣近所と遮断されているつくり。化学物質が沢山使われている。密閉性が高い。強制的に換気をするしくみもあるそうだが。

こんなリッチな暮らししていていいのかね・・・と思う。これはアメリカの流れなのかも、と思う。あの映画「ET」に出てくる家もそんな感じだ。日本ってだけど資源も土地もないのに、こんなエネルギーをどっぷり使う暮らしをしていてはいけないのじゃないだろうか。

かと言っても今昔懐かしの家を作ろうとすると却って高くつくのだろう。

ともかくドラマを見るたびに「ひぇー、平均的な日本人ってみなこんな暮らししているの、だってそうじゃなきゃドラマにこんなにふつうに出てこないでしょ」と思う。

正直言って昔風の家の方が呼吸ができていいのだけれど。でも昔の家は、風が吹くし寒いし手入れもちょくちょくしなければならないし。


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