なか杉こうの日記
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2006年07月29日(土) 青春時代のこいびと、かな。

駅にゲド戦記の広告があるとどきっとする。「ゲドより」などと書いてある。
考えてみれば一時期、かれはわたくしのこいびとであった。もしくは
自分自身であった。

それはきっとこころの中に黒く巣食っているものである。ゲド戦記の筋書きはとくに一巻はそんなに覚えていないのだが、あれは何度も言うとおり青年の成長の物語である。第一、ゲドという名を出すことすら、それはその人の命を掴むことであるから、とてもできないことなのである。

たしかかれは天才ながら鼻っ柱が強く不器用で漆黒の髪をして色黒だったと記憶している。

大きな駅にアニメの男の姿と共に「ゲドより。」とずうずうしく描いてあるのを 見ると、それはわたしに羞恥の心を起こさせる。大事な青春時代のこいびと。憎んで好きになってそして結局は自分自身であった人が公衆の前にさらされているような気がするからである。


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