夜寝る時に、子供に本を読んでいる。 今は「星の王子様」。 先週、咳がひどくて、本を読んでいる最中すごい咳に見舞われた。 ゴホッ、ゴ・・・ゴホホホッ・・・ゴ・・・。 すでになみだ目だし、文章も途切れ途切れなので 聞いてるほうも分かってるのかわからない。 子供たちは交互に大丈夫?と背中をさすってくれる。 ああ、優しいと思いつつも私は、 「それでも、今日はもう読まなくていいよって言葉は出ないんだなぁ」と 咳にまみれながら、ぼんやり思った。
咳も大分おさまってきた。 昨日は星の王子様のキツネの話のところだった。 昔はもっと、胸にググッと迫ってきた覚えがあるんだけれど、 昨日は、サラリと読めてしまった。 多感な時に読むのと、おばさんになってから読むのでは、 ちがうのかしら? もう、王子様の視点には戻れないのかしら? 星の王子様って皮肉っぽい話なんだと 今、子供に読みながら、そう初めて感じた。
ん、もうこんな時間だ。 今から、揚げパン、買いに行こうかな?
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