そう…今日は歯医者の日である。
先週も予約を延ばしてもらったので、 今週は「行かねば…」と決心して、 勇気を出して、夕方行くことに。
今日は時間ぎりぎりについて、いつもの、 入り口からすぐの治療室(「入り口部屋」) に「どうぞ!」と言われた。 今日は一番狭い部屋である。
今日は、先生に直談判しなければならない。 私の意見を受け容れてくれるか…
先生が来て、 「さぁ、今日は左の奥歯3本目やろうね」と言う。 私は思い切って言ってみた。
「先生、今日は、奥から3本目の歯という ことでしたが、私としては、奥から2本目の 歯の方を先にやって欲しいんですが… ちょっと違和感があって、しみるし」 「うーん、どれどれ」
かちゃかちゃ。 スプーンに鏡がついたような器具で、 奥歯をのぞいている。 (私はもうこの音だけで、恐怖感を覚える)
「ああ、ホントだ、ちょっと隙間があるね、 痛む?どっちの歯の方が響く?」 とんとん 先生は私の気持ちを知らずに、歯をとんとんたたく。 「ほくばのほう…」 「あっ、やっぱり奥歯の方が響くのね」 「ふぁい」 先生は、じっくりと奥歯を見ている。 「よしっ、そうだね、じゃ、奥歯にしよう」 ほっ、私の意見が通ったのだ、よかった。
その後、いつものお子さまコースの 麻酔をしてくれた。 いよいよ、治療に入る。 麻酔をしていても、私は恐怖でいっぱい。 アシスタントの女性がやさしく 「はい、力を抜いてください」と 言ってくれるが、力がはいる。
「ちょっとひびくよ、金属はずすから」 ガガガ…ガギューン…ガガガ…キューン ジーガガガ…キューンキューン… (恐怖でいっぱい)
少し痛いので、手を挙げてみる。 (ちょっとでも痛いと素直に手を挙げるのである) アシスタントが 「もう少しですからね、大丈夫ですか?」と 聞いてくれるが… 私は手を挙げてるっての。
先生が、ガガガ…と歯を削りながら、 「あっっ」と小さな声でつぶやく。
何かとんでもないことが起こっているか… 私は歯はどうなっているんだろう… もしかして、ものすごく悪いんだろうか… 何かがでてきたんだろうか… 恐怖感最高潮のところで、
「はい、口ゆすいで」 「ふぁい」 ごぼごぼ…
「あのね…、やっぱり思っていたより、 悪くなっていたよ。今日はこっちの歯を やって正解だったね。神経ギリギリまで削ったので、 少し痛みがあったかもね。痛かった?」
私は、少し痛かったが、もう大人なので、 「大丈夫でした…」と答えた。 しかし、やっぱり悪かったのだ。 だから、少し痛かったのだ…
ああ、でも今日はこれで終わり。 うっ、嬉しい。 「先生、ありがとうございました」 いきなり、元気を取り戻す私でした。
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