ずいずいずっころばし
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2005年05月13日(金) Habit is a second nature

日本人が英語を学ぶとき、一番難しいのが前置詞と冠詞(不定冠詞)。

イギリスにいたとき、宿題の提出では必ずこの二つに朱を入れて直された。

なにしろ膨大な量の本や資料をよむだけでも一苦労なのに、それらをまとめて文にするとなるとお手上げ。

朝までかかってもまだまにあわず、朝食のパンをくわえながらまだ宿題を書いてる有様。それでもダメでついにママにチェックしてもらったことがあった。

ママも出勤前のお化粧中でファンデーションを半分塗りかけのところを捕まえて「ここをチェックして!」と頼んでやっとぎりぎりでまにあって提出。

ママは顔半分のファンデーションのまま出勤。

ところがである。返されたものは直された箇所ばっかり!

ネイティブが書いた英文でも訂正されるのだから、もう次からは自学自習に腹をきめることにした。

直され直され、学んでいくもの。

詩の授業のときはシェリーやキーツの詩をプリントされたものが配られる。「さ、各自読みなさい」と言われ、ぼんやり読んでいると「はい、回収」と先生が言うではないか!

「えぇぇぇぇぇぇ・・・私、まだ読み終わっていませ〜〜ん」という悲痛な声はかき消され、無慈悲にもかいしゅうされてしまった。

それからさらに悲惨な場面が展開!

次ぎに配られた詩の中の1行だけが書かれた紙切れがランダムにくばられる。

持ち時間の間にその詩のフレーズを使って自分で創作した詩を作れという。

みんなは各自さらさらとノートに創作詩を書いていく。

私は呆然!時間だけは刻々と過ぎていくので火事場の馬鹿力!

もうでたらめに思いつく端から英文を繰り出していくことにした。

もこうなったらシュール!

さらに悪い場面が。

「ではみなさんの詩を前にでて発表して下さい」というではないか。

私は服の襟首の中に頭ごと亀のようにひっこめたくなった。

どうか、あたりませんように・・・と祈っていると「はい!百合。読んで」

「あの〜〜。百合は腹痛の為、欠席です!」と自分で答えると爆笑の渦。

他の生徒は頭韻、脚韻を踏んでみごとな出来映え。

私は・・・・・・・・

あの短時間に優れた英詩を作ることが出来たら私は天才です!

今頃カズオイシグロに続く、英国の直木賞、ブッカー賞を受賞してますって!

英国国民の為に才能は襟首の中にひっこめて隠す事にしました。

え?もうそろそろ才能をだしてもいいのではないかって?

才能を襟首の中に引っ込ます習慣はもうすっかり習い性になってしまった私。

Habit is a second nature.と申します。


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