竜也語り

2004年03月09日(火) 勇気!勇気!勇気!

浅田農産の社長夫婦が自殺をした。
本格的な警察の捜査が入る直前のことだった言う。
世間から向けられる非難中傷に耐え切れなかったのか、自分の起こした大事件の社会的責任を取ったつもりなのか。
もし後者であったら、果たして自殺という行為で責任を取れたことになったのだろうか…。疑問に残るところである。
20代の血気盛んな頃であったら、私は「卑怯だ!無責任だ!」とまくし立てたかもしれない。
しかしある程度歳を重ねた今では、ただざらざらしたものが、胸に残るだけである。
恐らくこの夫婦は、自分達の将来がもう見えなかったのであろう。
先が真っ暗で、そこに一条の光も見出せなかったに違いない。

一年位前であっただろうか。やはり大きな事件で、当事者が自殺をしてしまったことがある。
遺書の言葉は「取り返しのつかない事をしてしまった…」というものだった。
これを聞いたある番組の女性コメンテーターが、こんなことを言っていた。
「人生、取り返しのつかないことなんてない!」
それ以来、この言葉は私の座右の銘となっている。
私もそう思う。そう思いたい。
どんなに苦境に立たされても、悠々と乗り越えられる強い人間になりたいと切に思う。

「強い」ということは、やはり人間として幸福なことではないだろうか。
どうしたら強くなれるのか…?
私は勇気を持つことだと思っている。
現実を客観的に受け入れる勇気。
間違いを真摯に受け止める勇気。
失策を姑息に隠さない勇気。
非難を受け止める勇気。
償いをする勇気。
そして、また一歩踏み出す勇気。
…などなど。
以前私は友人に「勇気がないから出来ない。」と愚痴ったことがある。
そうしたら「勇気はあるものではなくて、出すものだ。」と諭された。
いい言葉だと思った。その通りだと思った。

自分の身体にまだ一縷の勇気が残っているのなら、それを搾り出そう。
臆病であったら、人生負けてしまう…。
せっかく生きているのだ。自分に勝ちたい。


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