2005年05月12日(木) |
西の魔女が死んだ 梨木香歩 |
大好きなおばあちゃんは本物の魔女。 生きる力も本物だったー。
「じゃあ、魔女って生きているうちから 死ぬ練習をしているようなもの?」
「そうですね。十分に生きるために、 死ぬ練習をしているわけですね。」 〜文庫帯より〜
もう何度も読み返してるのに、 そのたびに涙が溢れてくる。
児童文学作品だけれども、大人が読んでも、というより 大人にこそ、の本だと思う。
主人公のまい・・・学校で、いわゆる女の子どうしのグループから外れてしまい、学校生活が生きにくくなってしまった・・・
すごくわかる。誰でも思うんだよ。 まいが後から自分の行動を中途半端だったと反省する部分も。 楽したいなら、ちょっと?でもグループのなかでつきあっていくこと。 思うままにやっていくなら一人でも大丈夫という強さ、割りきり?が なきゃだめだった、ってこと。 なかなかむつかしい。 これって、学校生活だけでなく、大人になってもずうううううっと続く。 会社でも、近所でも。ママ友でも。 どっちかに偏ってもやっぱりつらい。 ほどほど、中庸。そんななかで自分のスタンスを学んで行くんだよね。 特に中学生活って揺れ動く年頃かなぁーーと。 「まい」に昔の自分を重ねつつ。
まいのママはおばあちゃんに反抗して違う生き方を 選んできたみたいだけれど、 おばあちゃんが亡くなって、実家にかけつけ
ママは「この人はこういう死に方をする」そう言って・・・ そのとき、爆発するようなママの泣き声が聞こえてきた。
ここの部分でいつも涙があふれてきてしまうの。 祖母と孫ってお互い責任がないし、結構お互い素直に語れるけど 母と娘って近すぎて愛と憎しみ裏返しみたいなところがあるから。 このへんも身につまされる?部分でもあります。
ああ。そしておばあちゃんの庭。畑。 サンドイッチを作ったり、ジャムを作ったり。 非常に憧れます。 イギリスへ行ってみたい。
----------------------------------------------------------------- 西の魔女が死んだ 梨木香歩 新潮文庫420円(自分の)
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