きなこ日記
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「くるねこ10」を読んで号泣してしまった…。 ブログは一切見ずに、単行本ばかり追いかけている人間なので、「今更…」と思う向きもあると思うがそこは目をつむってやって下さい…。 実在する生き物相手の本だもの、こういう日がいつか来るんだろうなあと、ある種の覚悟を持ちながら読んで来たものの、いざそうなると、痛くて切なくてかなわないなあ…。 20年くらい前、自分の子の時はどうだったかしらと思い返すと、ほとんど死に際の世話をしたことがなかったことに気がついた。ある年の夏に、茶虎の子は、風邪でぐったりして食べなくなって、医者に連れて行って点滴して。少し回復した頃に、母が庭を歩いて行く後ろ姿を見たのが、最後だったという。茶虎の子の娘の白い子は、死ぬちょっと前から痴呆があったらしく、トイレがトイレで出来なくなり、人間ならおむつを当てるような状態だった。ある年の春先、納屋の中で斃れているのを、機械整備に来た農機具店の人が見つけた。近くにあった白いタオルを掛けてくれていて、その子は、柚の木の下に埋まっている。 思えばどちらの子が死んだときも、私はほとんど家にいない頃だった。茶虎の子の時は、就職して忙しくて。白い子の時は、嫁に行って間もない頃だった。 冬、寒くなると、猫が欲しいなあと思う。
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