月に舞う桜

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2006年01月26日(木) 微妙な年齢の狭間で

鶏専門の居酒屋で、友達との新年会だった。
去年末から「鍋が食べたいね」と言っていて、年をまたいでようやく目的を達成した。
鶏の水炊きをメインに、焼き鳥、山芋のお好み焼き、サラダ、ミニグラタン、つくねハンバーグ……とにかく鶏づくしだった。
鍋がまだ残っているときからかなり満腹で、膨れたお腹を「むふ〜」とさすりながら、仕上げの雑炊をゆっくりペースで口に運ぶ。それでもデザートだけはしっかり完食してしまうのだから怖ろしい。
でも、鍋もデザートもめじゃないくらい、やはり今日のピカ一はソルベサワーでしょう。
普通のサワーやカクテルはレモンだのカシスだのとありきたりなものしかないのに、なぜかソルベサワー(サワーの上にシャーベットが乗っている)なんていう、居酒屋には珍しくておしゃれなメニューがあったのだ。しかも、種類はマンゴー、ミックスベリー、ゆずハチミツという、どれもそそられるものばかり。なぜそこだけ気合いを入れてるんだ。その気合いを他のサワー類にも少しは向けるべきではないのか! メニューの中でおしゃれ度が極端に偏っていて、何かが確実に間違っているぞ、この店。
……と、友達と共に突っ込みを入れつつ、ソルベサワーを注文。
メンバーは3人。ソルベサワーも3種類。一人一人違うものを頼んで回し飲み(及び、シャーベットを回し食べ)。
結果、ゆずハチミツが爽やかで圧倒的においしかった(もちろん、ほかの二つもおいしかったけれど)。「ゆずハチミツのソルベサワー」のためだけに、また行きたいくらい。

25歳は微妙な年だ。
あの頃みたいに、目の前のことだけで悩むことはもうできない。それぞれの事情や問題はまったく違うけれど、きっと、どれもこれも人生に根ざしているものばかりだから。
ましてや、「楽しくて楽しくて仕方ない」と無邪気に笑うことなんて、できなくなっている。
でもそれは、「もう」ではなくて、「今だから」なのかもしれないとも思う。思いたい。


桜井弓月 |TwitterFacebook


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