『永遠と一日』Mia aiwniothta kai mia mera 1998年/仏=伊=ギリシャ テオ・アンゲロプロス監督
『シテール島への船出』(睡魔に襲われまだら見になる。時間を置いて再見する。)
『霧の中の風景』と製作年順に見てきたわけだけど
前2作品と比較して『永遠の一日』は、視覚的に演劇的なシーンが随所にあった。
思想や哲学?の先にある表現なのだと思うが
自分的には、作品のテイストになっているというより
アンバランスな印象が残って違和感を感じた。
あらゆる意味、意義において芸術的表現だと思う。
今の自分はそう感じたということだ。
つまるところ、詩作に没頭し、愛する妻や娘を顧ず人生を送ってきた
芸術家の男が、最期の時を迎え愛する妻や家族と暮らした
海辺の家に想いを馳せ、後悔や孤独の中に身を置き、自身の人生を振り返る
時間の旅に出る・・・という軸に、アルバニアから亡命してきた
少年との出会いが交差する、という物語なのだよね。
身も蓋もない言い方になってしまうのだが
でもホントに今の自分が感じたことなので思い切って書いてしまうが
そこまで芸術的なトーンじゃなくても在りうる作品ではないか。
シンプルなことが深刻に表現されていることに乗り切れていないのだ。
(わかってないからそう感じるところがあるとは思ってる。)
無意識にハリウッド的な演出に置き換えて見てしまうところがあった。
もっと深く見たい(理解したい)ので時間を置いて再見する。
テオ・アンゲロプロス監督作品は、睡眠が十分足り、元気ハツラツ、
気分のコントロールが上手く出来る、絶好調の時に見るのがよいと思う。
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