2010年10月20日(水) |
『ゴスフォード・パーク』 『モーリス』 |
『ゴスフォード・パーク』Gosford Park 2001年/英=米=独=伊 ロバート・アルトマン監督
ジェレミー・ノーザムの出演作品を検索していてこの作品の存在を知った。
とっかかりはジェレミー・ノーザムだけど、作品的にもすごく面白そうだったから
喉から手が出るくらい見たいと思ったのだが、レンタル店に置いていなかったし
アマゾンや他のネットショップをチェックしても販売してなかった。
ユーズドDVDはあったけど、ユーズドはどうかなあと購入をためらいながら
日々思い出した時に、時々アマゾンのチェックをしていたら
それまでずっと販売表示のなかった画面に突然1点のみ在庫ありの表示が現れた。
当然、即購入手続きをした。その1点を購入すると、また数種類ある
『ゴスフォード・パーク』のDVDの販売の表示は元通り販売なし状態に戻っていた。
どこから出た在庫なのだろうか?DVDのパッケージが微妙に波打っていた。
ま、そんなことはどうだっていい。超うれしい。
オチとして『ゴスフォード・パーク』は見たことのある作品だった。
かなり以前だと思われる。レンタルしたのか深夜の映画劇場で見たのか
記憶が定かではない。漠然と覚えているのは気持ちに引っ掛かりなく見たという感覚。
今の自分はこの作品をすごく面白がっている。
自分の引き出しの在りようが変化したのだろうか。
もしそうだとしたらうれしい。
よくわかってないながらだけど、構成方法が面白いと思った。
再見する。再見して作品の分解、理解の覚書を書く。
『モーリス』Maurice 1987年 ジェームズ・アイヴォリー監督
この作品のタイトルはずっと頭の隅にあった。
ひょっとしたらずいぶん前に一度見たことが
あるかもしれないと思ったりだったが記憶が曖昧だった。
結果、初見だった。
体の芯からしびれるような衝撃だった。
同性愛を描いた作品は何作品か見ているけど
そのほとんどはその登場人物達が背負う社会や人生とリンクした描写だったと思う。
『モーリス』はストレートにテーマが同性愛なのだ。
古き良き時代の英国の上流階級の社会の中の登場人物を描いているのではなく
登場人物たちのための上流階級社会の描写であり風景なのだ。
そこがびっくりしたところ。比較するのはおかしいかもしれないが
その点において『アナザー・カントリー』は純文学で
映画の『モーリス』は通俗的な小説といった趣になっていると思う。
モーリスを演じたジェームス・ウィルビーという俳優さんは
最初イマイチに思えたが、再見するとモーリスの素朴さや人柄の良さが不思議と
じわじわ感じられるようになった。
そしてヒュー・グラントのあまりの美しさにびっくりした。(ホントびっくり!!!)
作品的には(構成など)傑作という枠には入らないかもしれないけど
胸に心に刺さる作品だ。
セクシャルな恋愛や性的衝動は人間の本質を突くからだ。
そして英国の美しい風景。
ひとつのテーマのための贅を凝らした美術や映像だと思うとため息が出る。
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