おうち鑑賞

2010年10月25日(月) 『クレイマー、クレイマー』 『理想の結婚』


『クレイマー、クレイマー』Kramer vs. Kramer 1979年 ロバート・ベントン監督


無性に見たくなって再見する。

丁寧に作られたいい映画だなあと改めて思う。

30年以上前の日本で、このような作品を作る意識を持った男性が存在したか。

現代においてだってあやしい。この時代の日本はまだニュースを読む

女性アナウンサーの存在さえ認められていなかったという話を聞いた。

(女性アナウンサーは信憑性を感じさせないという理由だったと思う。)

アメリカは、玉石混淆で極端が混在する国なのかもしれないけど

こと男女の関係に関しては(女子の立場から見れば)意識が進んでる。



メリル・ストリープは何て上手い役者さんなんだろうと改めて思う。

もしも、それなりの女優がジョアンナを演じたら

子供を捨てて家を出たひどい母親、ひどい妻にしか見えず

その後の物語は、単なるテッドとビリーの父子物語になってしまいそうだ。

ダスティン・ホフマン演じるテッドと息子のビリーの登場場面が中心だけど

ジョアンナの存在感は絶妙だ。卑近な言い方だけどテッドに食われていない

どころか、ジョアンナに重心を置いて見る事さえ出来る。

ジョアンナの(一見理解し難い)行動に感情移入させ、理解させる

メリル・ストリープの演技はホントに凄い。

もちろんダスティン・ホフマンの演技も。

そしてビリーの素晴らしさ!

ひとつひとつのシーンが胸に沁みる。






『理想の結婚』An Ideal Husband 1999年 オリバー・パーカー監督


再見する。

『アナザー・カントリー』のルパート・エベレットを見たくなった。

とても好きな映画だ。

しかし何度見ても、メイベルを演じたミニー・ドライヴァーという女優さんに

あまり魅力を感じないな。ルパート・エベレット演じるゴーリング卿と

物語の設定上、恋愛感情を抱きあう関係なのだが、全然響いてこないのだ。

その辺だけ惜しいと思うことだ。

ゴーリング卿の執事役の俳優さんが味わい深い。

登場場面は多くなかったけどすごく印象に残った。

登場人物の端々までそんな雰囲気を感じさせてくれる作品だ。

スターの華々しさというより、演技の上手い俳優さんたちが出演しているところが好き。








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Barbara [MAIL] [バイオトープの庭]

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