2010年11月12日(金) |
『潜水服は蝶の夢を見る』 『セント・オブ・ウーマン 夢の香り』 |
『潜水服は蝶の夢を見る』 Le Scaphandre et le Papillon The Diving Bell and the Butterfly 2007年 仏=米 ジュリアン・シュナーベル監督
DVDを見たのは11月12日で覚書を書いている今日は12月11日(土)。
ディティールの記憶は曖昧になってるけど
作品全体の印象については鮮明にある。
良くも悪くもおフランス映画ですな〜という感じ。
一番強く印象に残っているのはオープニングの在り方。
突然倒れて意識を失ったELLE誌の編集長ジャン=ドミニク・ボビーが
病院のベッドで目を覚まし、唯一正常に機能している左眼の目の動きが
カメラワークとなって、ベッドの周りを取り囲む医師や看護師たちの対応
そしてジャン=ドミニク・ボビーの心の声によって現在の状況が描かれているシーンだ。
まずこのオープニングシーンが(記憶違いでなければ)
延々10分も続いた意味がよくわからなかった。
ジャン=ドミニク・ボビーの左眼の動きを視点とするカメラワークは
別に映像が魅力的でもなく、登場人物や状況説明に魅力があって
引っ張られてる感じでもなく、なぜ不毛な繰り返しをしているのか甚だ疑問だった。
長くても2〜3分で切るべきだ。それで充分シーンの存在理由は描写できると思う。
琴線を揺さぶるといった類ではなく、むしろあざとさを感じるカメラワークの
約10分は非常に長く、苦痛に感じた。
目先のテクニックが先行して、一見先鋭的に見えてしまうが
中身(登場人物のキャラクター描写や掘り下げ)がついていっていないない感じ。
物語のディティールの記憶は曖昧にはなっているのだけど
共感と感情移入がほとんど出来なかったという感覚、記憶ははっきりしている。
『セント・オブ・ウーマン 夢の香り』
再見する。
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