2011年04月30日(土) |
『エリザベス ゴールデン・エイジ』 |
『エリザベス ゴールデン・エイジ』Elizabeth: The Golden Age 2007年/英=仏=独 シェカール・カプール監督
この映画を見る一番の動機はケイト・ブランシェットだった。
さすが、職人肌で、いぶし銀的魅力的だった。上手い。
事前の内容確認で、衣装デザインがアカデミー賞を受賞したことを知ったが
なるほど、作品に調和した重厚で繊細で芸術的な衣装の数々だ。
だけど、この映画のポイントはそれらに限られる。
物語が薄い。キャラクターに今一歩深みを感じない。
ケイト・ブランシェット演じるエリザベス女王としての威厳、
女王として背負った宿命など、言わんとするところはわからないではないが
ただ、衣装や舞台は凝ったデザインだったという印象が勝つ。
ぐっと胸に響くシーンもなかった。
つくづく考えた。
どのような物語であろうと、ストーリーは登場人物のキャラクターを掘り下げ、
表現するツールに成り下がる存在であるべきなのだと。
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