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わかっている。
例えば、別に今日会う必要はなくて、
いつでもすぐに会える筈で、
例えば今日会ってしまったりしたら、
掃除だったり、就活の雑務だったり、あたしにはとても大切な お風呂だったり
そういうものがないがしろになるということ。
わかっている。
会わないほうが余裕が持てるということ。
そして、会わないなら会わないで 別に自分が普通に楽しく生活できること。
でも、だ。
軽々しく
会いたい、
と口にした瞬間、それは魔法のように現実味を帯びる。
あたしは急に、彼に、ものすごく会いたくなる。
そうしてしまうと、終わりだ。
そういうとき、あたしは9割くらい、 なんらかの方法で彼にあってしまう。
夜中にアイスクリームが食べたくなって コンビにまで行ってしまうような、そういう衝動で。
朝マックがどうしても食べたくて 早起きしてしまうような、そんな雰囲気で。
そして、彼が、ほんとうにたまに、 あたしが会いたいという、100回に一度くらいかもしれないが
俺も会いたい
と言ってしまうともう、だめだ。
あたしは終電にでも、乗り込む。
電車は、すばらしく速く、彼の元へ走る。
あたしはぼんやり妄想をしていたり 本を読んだりして
本当にすぐに、彼のところへつく。
彼に会いたい、
そう思った次の瞬間、
あたしは彼のひざに抱え込まれておこたで彼に 撫でられている。
そんな錯覚。
あたしの情熱ってやつは、かなり時空を歪められるらしい。
もか
|おてがみ
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素材おかりしました。偶然HNとおなじ!

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