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就活であたしの家の近所を通る直哉と、 彼と、ブーツを買いに行った。 SALOMONの。今はいているやつはもう寿命らしい。 これで今夜出発のボードはばっちりね。 「はい。」 彼が、黄色の紙袋をあたしに手渡した。 え?なに? ホワイトデー。ボードツアーだけじゃなんか寂しいかなって 彼は、ホワイトデーは、彼の車でボードにつれてってあげる、 全部費用も持ってあげる、 そう言ってたの。 なのに。 あたしがずっと気になるー、行ってみたいー、って言ってた ベルギーチョコレートのお店の、プラリネの詰め合わせ。 なんていうか・・・ 嬉しくて。 彼はいつもあたしのことをこうやって、考えて。 小さな記念日とか行事も忘れないでいてくれて。 大事にしてくれて。 「ハチ北、こないだ行ったしな。 高鷲にしようか?」 「岐阜まで、遠くない?あたし運転できないから、彼ひとりで運転きついでしょ?」 「そんなん、ホワイトデーだよ?頑張る」 彼がにかっと笑って、あたしは少し泣きそうになった。
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