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髪を染め直して。 ワンピースのボタンを直して。 華のためにネクタイの結び方を練習して。 ペディキュアも色を変えて。 明日起こること。 明後日の予定。 それらの一つ一つを、噛み締めるように確認して。 あたしは楽しみを増やしていく。 ままならないことが多いけれど、それはあたしだけの不幸ではなく。 少なくとも、華にも降りかかっているもので。 あたしの知らない人たちも、何かしらを背負っているわけで。 そんなことも考えてみる。 だからね。 笑っていたいんだよ、ねぇ、華。 あたしの華。 あなたが喜ぶことを、一つ一つ叶えてあげる。 だから、あたしを笑わせていて。 世界に二人きりになりたいと思うことは、ないわけじゃないけれど。 ならば、いっそ。 あたしたちが消えればいいのだと知っているけれど。 華。 あたしたちは、間違った道を選んでしまったことを、認めることも出来ないで、寄り添うしかないんだよね。 せめて、幸せだと思える時間の中。
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