あなたに綺麗な傷をあげる
生涯、忘れられないように


紅葉デート。
2006年11月29日(水)


職場周辺を、華とデート。
久し振りの休日。
相変わらず観光地の様相を変えない土地を、慣れた歩調で歩く。
華よりも、慣れている。
手を繋いでいるけれど、あたしが道案内をする。



人波に埋もれて。
枯れ始めた紅葉に彩られて。



観光地の片隅、誰も来ないような山の上の景観地で、キスをした。



















オンナノコの日が近いから、酷く敏感なあたしの身体を、文字通り、食べ尽くすのが華のやり方で、あたしはそれに溺れないように呼吸を繰り返す。
そんな営みすら、この現実では、何の意味ももたらさないことを分かっている。
何も産まない、不毛さ加減。
それでも、あなたが喜んでくれるから、あたしはこの上もなく幸せなのだと思っていることを、どうしたら全て伝えられるだろうか。あたしは酷く苦しげに喘ぎながら、そんなことを考えている。



「許して」と藻掻きながら。
「助けて」と喘ぎながら。



あたしは、あなたのくれる全てを受け止めようと、皮膚を粟立たせて、触覚を際立たせる。



こんな風に泣いて喚くのは、あなたにだけだよ。




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