あなたに綺麗な傷をあげる
生涯、忘れられないように


さよなら、ばいばい。
2007年08月25日(土)

今日の昼過ぎ、14時頃。
8年間、あたしの生活を見続けてきた相棒が亡くなりました。
小さな小さなシマリスです。
片手で充分に座れてしまう、なつこくて、ちょっと間抜けで、
食い意地の張った可愛い奴でした。


彼女と出会ったのは18歳の9月初旬。
夏生まれという時期外れのシマリスは、父親が連れてきました。
初めて与えられた個人のパソコンと一緒に。

その頃のあたしは情緒不安定で、
原因も分からずに、泣き暮らしていました。
高校に行っても1時限目で帰り、
食事も睡眠もろくにとってなかったのです。
そんな時にあたしが欲したのは、一つでした。

「あたしがいなければ生きていけない存在が欲しい。
 あたしのことを唯一だと思ってくれる存在が欲しい。」

父親がシマリスを買って帰ってきたのは、次の日の夜でした。

あれから8年。
寿命だと言われればその通りだけれど、
してあげられることは、もっとたくさんあったんじゃないかと、
あたしがもっと早くに気付いていればと、
痙攣しながらも立ち上がろうとする彼女に触れながら、
泣きながら、そう思いました。





昨夜から様子のおかしかった彼女は、今朝方からぐったりとし、
昼前に激しい痙攣を起こし、
14時頃に、目を離した間に、息を引き取りました。

華がそれに早く気付いてくれたおかげで、
あたしはまだ温かくて柔らかい彼女に触れることが出来ました。


今日で良かった。自分が休みで、一緒にいる時間で良かった。
『れん』は親孝行な子だね。
いちごを独りで悲しませなかったよ。


そう、華が繰り返してくれて。
あたしはただ、声を上げて泣くだけで、どうしようもなくて。

泣き腫らしたあたしと、体調の悪い華とで、
あたしの仕事場近くの川まで行きました。
川沿いの小高い山にある公園。
その中腹にある、大きな紅葉の木の下。
青々とした木々が生い茂り、柔らかな土があり、
秋になれば美しい紅葉を見せてくれる木に見下ろされて。
彼女は静かに眠っています。

享年8歳。
ちょうどこの時期に生まれたので、丸8年。

あたしの人生の波乱を共に生きてくれた子でした。
社会人になっての独り暮らし。
実家での確執。
結婚から離婚までの二年とちょっと。
そして、この街に引っ越してきて、もうすぐ二年。

華と出会って、恋をして、
先の見えない人生に飛び込む時も、いつも一緒でした。



きっとこの先の人生、
あたしは子供を産むこともないだろうし、
別の人生を選んでも、
きっと体質的に産めないだろうから。

『れん』があたしにとって、最初で最後の我が子です。
可愛い可愛い、あたしの親友です。





8年間、ありがとう。
最後に何もしてあげられなくて、ごめんね。
大好きでした。
本当に君がいてくれて、良かった。

最後のお別れを、華のいる今日を選んでくれて。
君は最高のパートナーだったよ。

さよなら。
ばいばい。
また、いつかね。










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