恋愛は必要不可欠なのか。 あたしはイエスと答えるけれど。 恋をしなきゃ生きていけないのではなくて、 鏡のように向き合える相手が欲しい、ってことかな。 ジリジリするような焦りはもう嫌だし、 現状が、たぶん一番の幸せなのかな、と思った。 周りの話を聞いて、だけれど。 華はあたしを甘やかす。 生きていく上で、甘えを許してくれる。 面倒くさがりのあたしは、ほっとけば食事すら忘れるし、 睡眠だって、ついうっかり忘れる。 まるで母親のように叱ってくる華の存在は、 時として鬱陶しくも感じたりするけど、 きっとあたしにとっては必要なことなんだ。 生きていく上で、あたしはあんまりにも考え無しだから。 人生において、というと大きなことに思えるけれど、 結局、自分にとって必要なんだよね。 苦言も諫言も、耳を塞がずに聞きます。 まあ、そんなことを改めて考えてみて、 明日の仕事を乗り切れば、華と一緒のお休みだとか、 そろそろ新品のオモチャも使えるかな、とかウキウキしたり。 単純なのね。 昨日まで、あんなに茫然としていたのに。 考えることすら億劫で、面倒で、何もかも投げ出したかったのに、 華の手が、あたしを宥めてくれたから。
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