残業して帰ってきて。 眠いような眠くないような微妙な頃合い。 最近は不眠症気味で、あまり寝れてない。 今夜は寝られるかもしれない。 今朝、お休みの華が来てくれて、 出勤前に少しだけ会えた。 節分だからって恵方巻きを買ってきてくれて、 それが意外とわさびがきつくて、泣きそうになりながら食べて。 でもそれよりも本当に飢えていたのは、 どうやらあたし自身だったみたい。 華の手が触れる。 数日振りな気がする。 この前のお休みだって、この手はあったのに。 華の腕を強く掴む時。 あたしはいつだって、泣き出しそうな自分を思い知る。 華の左肩、蜘蛛の彫り。 掻きむしりそうになって、思い出して止めて、 そんなことを繰り返しながら、声を絞り出す。 あたしのからだに、触れる、手。 あたしのなかを掻き回す、その手。 あたしが大好きな、華の手。 でも本当に飢えてたみたいで、 あたしのなかは水か滴るみたいになってた。 そんなことは実際にあるのかな。 話なら聞くけど、実際になったことはないし。 でも、今朝は何だか、いつもと違って。 やばかった。 シーツを替えないと……。
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