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ヘルシーな生活を取り戻すべく朝のキングス・パークを散歩した。初夏のような陽気だったので日焼けしようと水着で横たわっている若者達やピクニックに来ている家族、観光客で賑わっていた。広い広い公園内をゆっくり散歩して、喉が渇いたのでシティに下りた。
セント・ジョージ・テラスのアイリッシュコーヒーも置いていない名前だけのアイリッシュカフェで、ビジネスマンに混じっていかにもピクニック帰りという恰好でコーヒーとベーグルサンドをオーダーしてだらだら本を読んだ。
帰りのバスを待ってベンチに座っていると老人が通り過ぎて行き、その数分後わざわざ引き返してきて話しかけてきた。天気がいいねとかそんな感じで。そしてわたしのバスが来て同じバスに乗り込んだ。ドライバーに「すぐそこまで」と行き先を告げているのを見て、さっきから沢山バスが通り過ぎたのにどうして乗らなかったんだろう。わざわざわたしと同じバスに乗ってきたのか?怪しい人なのか?とちょっと疑って、隣に座られないように二人がけのシートの既に人がいる脇を選んで座った。2,3個バス停を過ぎたところで老人が降りた。見ていたら振り返ってわたしに向かってずっと手を振っていた。喋る相手が欲しかっただけなのかもしれない。自分だっていつか若い人と喋りたくてもなかなかきっかけのつかめない孤独な老人になるかもしれない。そう思ったら急に胸が締め付けられて、後悔の念に囚われた。