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2003年12月07日(日) |
Margaret River |
パースから約300km南へ、マーガレット・リバーへ初夏の小旅行。綺麗に朝焼けに染まるパースシティのビル群に背を向けて出発。
ひたすら南へ一本道を下っていく。道路の脇には一面牧場が広がっていて牛や羊が草を食べている。以前だったらのどかでいいなぁと心地よく感じていた風景も今ではこれから殺される家畜を見るだけの痛い風景にしか見えない。
新しい住宅地もすごい勢いで切り開かれている。モデルハウスが立ち並び、"Land Sale"の看板の嵐。これからWAはすごい勢いで人が増えるだろうと言われているがこんな水の無いところで人口が増えてどうするんだろう。
3時間くらいで小さな町に着き、少し散歩した。パースは初夏だけれどこちらは春という感じで半袖ではちょっと肌寒い。ヘンプ・ショップを見つけたので覗いてみると綺麗な麻のスカーフや小物が置いてあった。50代くらいの女性店員によれば、オーストラリアでも木を沢山切り刻んで紙を作っていることが問題になっているからそれを代用できるヘンプの栽培や販売はどんどん許可されるようになるのではないかということだった。特にWAの海辺の気候はヘンプ栽培には最適なのだそう。
そしてマーガレットリバーの醍醐味、ワイナリーでのランチ。一面広がる葡萄畑を見渡せるテラスに座り、ワインを飲んで寛いだ。この世のどこかで戦争をしてるなんて信じられないくらい静かで平和。マーティンはしきりにこれが理想の生活なんだと言っていた。本当にすごく優雅でお金持ちになった気分。
午後からはビューリーへ。ここはまたワイナリーとは全く違った雰囲気で沢山人がいてガンガンビールを飲んで騒いでいる。
ブッシュの中を移動していると「ととなりのトトロ」の風景を思い出す。こんな風に人があまり通らない森ではトトロのような面白い生物(スピリット?)が夜になったらのっそり出てきてピョンピョン飛び跳ねて遊んでいるような気がしてならない。ここは夜行性の野生動物が多いから夜の森は暗くても愉快な宴が繰り広げられているのかもしれない。
家路に向かう道すがらバセルトンというところで浜から沖に向かって推定500mくらい伸びているジェッティを散歩した。錆びれた木で出来たジェッティの上を小さな小さな電車が走っている。「千と千尋の神隠し」に出てきたあの千尋がスピリットと電車に乗って出かけるシーンはここを描いたものらしい。釣り人の頭上からカモメがその餌を狙って飛んでいた。