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平岩弓枝の「風よヴェトナム」という小説を読んだ。二人のヴェトナム人の血が混じる日本人女性を中心に凄まじい歴史の傷跡を絡めながら展開されるストーリー。
ヴェトナム戦争が終った翌年、後新政権下で祖国を追われた南ベトナムから小さな小さな小船にギュウギュウ詰めになって手漕ぎと帆に受ける風だけで命からがら海を渡っていたボートピープル。そして江戸時代ヴェトナムに商用で渡っている間に日本が鎖国をし祖国に帰れなくなり、二度と祖国の土を踏むことなくそこで永久に眠った日本人達。祖国に見捨てられる悲しさと戦争の悲惨に胸を打たれた。