My life as a cat
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2004年01月26日(月) AUSTRALIA DAY

オーストラリアデイは1788年の1月18日にボタニー湾に到着したアーサーフィリップがシドニーコープにイギリス国旗を掲げ入植を始めた日。

昨日の夜からオープニングの花火が打ち上げられ、ヘリコプターが空を徘徊していてストレスにさらされた鳥達はいつもとは違った奇妙な声で鳴いている。

今日は朝から大賑わい。若者たちは国旗を身に纏い、振りかざし、飲んで食べて暴れている。日の丸を振りかざしたことなど一度も無いわたしにはちょっと不思議な光景。普通に考えれば愛国心は素晴らしいのかもしれないのに国旗を振りかざす人たちを見て妙に心が萎えてしまうのは愛国心が生んだ悪い物を沢山見てしまったせいかもしれない。

それでもこの雰囲気は楽しい。オージー達はoi-oi-oi!と大騒ぎしている。そして今日は別名「泥棒デイ」でもある。みんな外出するので閑散とした住宅地は泥棒パラダイスと化す。わたし達も貴重品をヘンテコな所に隠し、花火を見るために坂を下ってスワン・リバーまで歩いた。ここの花火は短いけれど綺麗。日本で見たことがない不思議な花火があった。流れ星のようにゆっくり空を落ちていくもの。

白人にとっては祝福すべき記念日でも忘れてはいけないのはアボリジニ達にとっては土地を奪われ迫害されることになる悲しい歴史の始まりの日でもある。彼らはこの騒ぎをどんな風に見ているんだろう。楽しそうに国旗を振りかざす若者達、そしてこの騒ぎの裏でひっそりと忘れ去られたような彼らの存在を思うと一緒に騒ぐことは出来なくて静かに花火を見た。


Michelina |MAIL