My life as a cat
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2004年05月04日(火) パブでの出来事

秋の風が気持ちよくて午後から友達と電車に乗り、小さな小さな旅へ。ショッピングをしながら散歩をし、のどかなカフェの中庭でアイスコーヒーを飲んだ。

そしてそのままホワイトワインを買いこみどこかで夕飯を摂ろうと彷徨っているとどこからか香ばしい醤油匂いが鼻下を通過した。「日本人はやっぱりこの匂いに弱いねー」と和食レストランに決定。わたしは天丼、友達は刺身定食をいただいた。

さてパブで一杯飲んで帰りますかーとオフィス街の近くにあるパブに寄った。以前よく行ったシティの近くのパブはアフリカ人と学生と妙に年をとった身なりもメッシーな男性達がたくさん屯していて、彼らは無邪気なもので気付くと隣に座っていて一緒に飲もうとしていたりするのでゆっくり話したい時には鬱陶しい。ということで最近はめっきり会社帰りのようなスーツを着込んだお行儀のいい人間が多いオフィス街のパブで飲むようになった。ナンパのようなものもなくゆっくり話せるのがお気に入りだったのに、今日は珍しくちょっと奇妙な男性と遭遇してしまった。わたしがワインをオーダーしているとカウンターに座って一人で飲んでいたこのパブ典型のスーツを着た白人の中年男性がわたしを食い入るように見ている。本当に露骨に。Naughtyな女友達は日本語で「Michellina,オジサンにすっごい見られてるよ、気持ち悪い」と言う。そしてワインを受け取り通り過ぎようとしたら日本語で話しかけられた。「こんばんは。はじめまして」わたし達はちょっと青ざめた。日本語を理解していたのだろうか?わたしはちょっと愛想笑いをし、友達は全く無視し、パブの裏の一番外れた静かな席まで来て飲んでいた。「わたしはどうしてもあぁいう孤独そうな人を全く無視することが出来ないんだよね。でも中途半端に優しくしてつきまとわれたりしたことがあるんだー」と話すと、友達は「孤独なんかじゃないよ、あの人きっと。ルックスもそこそこいいもん。きっと若い頃日本人女性に良い思いしたんだ。だから日本語なんて喋るんだ。」と言う。確かに、そんな人がここには多すぎる。とそんな話をしていると前からさっきの男性が歩いてわたし達の席の横を通り過ぎていく。全く通る必要のないところなのに。明らかにおかしい。そして5分後もう一度。そして通りすがりにわたしの耳元で「おやすみなさい」と言う。わたし達の心臓はバクバクと振るえ、友達も「恐い。刺されるかも」などと言い出し人が沢山いるカウンターの近くの席まで移動した。が、なんとカウンターにまたその男性が座っている。そして椅子ごとこちらに向けてまたわたし達を凝視している。その姿は本当に気味が悪い。彼女のBFが迎えにくるまであと15分。通りにでるのも恐いのでそこで耐えた。何を話してもその人の食い入るような視線を感じるので落ち着かない。そしてついにその人が寄って来た。「ワイン一杯奢らせてもらえませんか?」と綺麗なイギリス英語で言う。このオフィス街にはヨーロピアンが多く「グダイマイト!」なんて言ってるオージーチックな人は滅多に見かけない。わたしは平静を装って「ごめんなさい。あと10分したら帰らなくちゃいけないから」と言った。すると黙って席に戻って行ったのだけれど、依然こちらを食い入るように見ていた。が、わたし達ははっきり声をかけられたことと英語で話しかけられたことで大して日本語が出来ないだろうことが解かりいくらか安心した。「ただ見てる」とか周りをうろついているとかそれほど気味の悪いことは無い。そういう人の交わし方とは難しいもので全く無視しても逆上されそうだし、中途半端に愛想を振りまくのもマズイのだ。

友達のBFの車が見えたときにはほっとした。ちょっとスマートで真面目な人間のナンパは恐い。今思えば、以前のパブのビールジョッキ片手に「いいじゃん、いいじゃん、一緒に飲もうよ〜」と愚図っているような人達のほうがよっぽどよかった(笑)


Michelina |MAIL