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My life as a cat DiaryINDEX|past|will
友達と半年ぶりの再会。顔を合わせてすぐにまずはお互いの近況報告。35歳になった彼女がやっと婚約したと言う。が、あまり幸せな様子ではない。どうもバイタリティ溢れて、自分の意志が強く情熱的な彼女がただ受身であるという。彼女的には「自分を好きな人」ではなく「自分が好きになった人」と結婚したいというけれど、自分が夢中になると冷静さを失ってうまくいかないのだという。あぁよく解かる。山本文緒の「恋愛中毒」という小説みたいだ。でも、男性を追いかけてイギリスまで行き無惨にも見捨てられてしまったとか、そんな類の逸話をいくつも持つ彼女がこの年まで探し求めてここで妥協していいのだろうか。「親も安心させてあげたいし、とりあえずね」と言う。気付いたらわたしは「相手もそんなんじゃ可哀そうだし、何よりも自分が幸せじゃないならもうちょっと先延ばしにして様子みたほうがいいんじゃないの?」と言ってしまってその後すぐに自分も35歳になってまだ捜し求めたものに出会えなかったらこうやって弱気になるに違いないと後悔した。わたしは彼女ととてもよく似ているので彼女の気持ちがとてもよく理解できる。もっともわたしは彼女ほど素直に気持ちを体でめいいっぱい表現するタイプではないけれども。こんな純粋で激しい彼女を受け止めてあげられる人がこの世のどこかに存在するのだろうと思いつつも「いつか出会えるよ」なんていう言葉は言えなかった。誰だって未来に希望ばかり持てるものではないから。複雑な気持ちになって帰宅した。
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