My life as a cat
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2004年07月08日(木) Betty bleu

夜の8時を廻ったオフィスで連夜終電で帰宅するような人間が集まってセールスコピーを考える。もうみんなナチュラル・ハイで冗談のようで本気なアイディアがでてきて力無い笑いが起こっては消えていく。机上で本気で考えてもアイディアなど浮かぶものではない。思いがけない瞬間、例えば洗面所で手を洗っている時とかにふと良いアイディアが浮かぶのが人間の性質だ。

もらったアンパンを齧りながら「こんなの生活じゃない!」と叫びたくなった。周囲を見るとみんなポーカーフェイスで文句も言わず働いているので彼女達はわたしとはすごく違う人間なのではないかと思っていた。10代の頃"Betty bleu"という仏映画を見た。その映画について友達と話していると努力家で頭脳明晰で成績も優秀だった彼女がふと「わたしは今度生まれ変わったらああやって愛に生きたい」などと言ったのを思い出した。自由奔放だったわたしは「生まれ変わらなくても今からそうすればいいのに」と思っていた。その後も彼女は順調にキャリアアップして行ったけれど、今は何をしているのだろう。そんなことを思い出していたら一人の新入りの女性が自分の子供の話をはじめた。すると周囲にいた女性陣の目が一揆に輝きはじめ「何歳?」とか「いいな〜」などという声がもれた。彼女達も本当は普通の女性なのだと知って少し親近感を覚えた。

家に帰るとマーティンがイミグレーションに提出するために銀行にわたしと共同口座を持っているという証明書をもらいに行ったという知らせを受けた。仕事にかまけて沢山の人を忘れかけているけれど、どこかでわたしを覚えていてくれる人がいるなんて嬉しい。


Michelina |MAIL