歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2008年11月17日(月) 知らなかった恩師の危機

前回の日記にも書いたとおり、今週末、僕は某所へ某学会に参加してきました。この学会、歯科関係の学会としては最も大きな学会だと思います。この学会に親父がポスターセッションで発表するということで、僕は学会の資料作りを手伝っておりました。その関係かどうかわかりませんが、名前を載せてもらったため、土曜日を休診して学会に参加してきたわけです。
学会には日本全国から大学歯学部、歯科大学の関係者、病院歯科口腔外科医、一般開業医から歯科衛生士、歯科技工士、歯科業者に至るまで歯科関係者のオンパレードといってもいいくらい歯科関係者が一度に集まりました。四年に一回の開催であることも関係していたでしょうが、学会というよりは一種のお祭り的な雰囲気もありました。

それはともかく、今回の学会では至るところで知人、友人、先輩、恩師の歯科医、歯科衛生士に出会いました。

「おお、久しぶり。元気にしていた?」
「何年ぶりだろう?ちっとも変わっていないね。」
「先生にこんなところで会うとは思いもしませんでした。懐かしくうれしいです。」

学会の参加中、しょっちゅうこのようなことを言っていたような気がしてなりません。
ただし、ある先生に出会った際、ショッキングなことを聞かされました。

「M先生、一時期体調を崩されて危なかったんだよ。」

僕は全く初耳でした。M先生には大学院時代、僕が苦しかった時期に親身になって指導してくれた大恩のある恩師です。朝早くから大学に来て勉強をし、実験をする一方、人柄好かれていたせいでしょうか、M先生の下にはしょっちゅういろいろな先生が出入りしていました。教室の関係者はもちろん、他の教室の先生、他の学部の専門家、業者に至るまで。時には呑み屋のお姉さんからも電話が入るくらいでした・・・。M先生が普段座っていた机の周囲はいろいろな人の一種の憩いの場になっているかのような盛況ぶりでした。よくもこんな中で自分の仕事ができるなあと思いながらも、しっかりと自分の仕事は着実にこなしておられました。おそらく人の見ていない場所で相当勉強をされていたに違いありませんが、僕にはそのようなところはちっとも見せることなく、いつも明るく、元気で、活発に活動されていたのです。
そんなM先生が体調を崩し、一時は命の危険さえ危ぶまれることになっていたとは信じられませんでした。

「M先生、相当無理をしていたんだよ。元気そうに見えるからいろいろな場所から頼みごとが集中してね。それをこなしている間はよかったんだけど、相当無理をしていたんだね。疲労が蓄積して体調を崩されたんだよ。一時は本当に心配したけど、みんなに好かれているだけあって、元気に快復されたんだよ。今は、某大学の○○部長にまでなられているんだけど、無理をしないでいつまでも活躍して欲しいよね。」

僕も全くの同感です。今でもM先生の方に足を向けて眠ることができないくらい恩を感じている僕としては、いつまでもM先生が第一線で活躍してくれることを望むだけです。


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