はぐれ雲日記
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2006年04月09日(日) 尊厳死

治る見込みのない病気で死期が確実に迫っている場合、延命治療を行わずに
自然な死を迎えることです。患者本人の明確な意思のほか、医療サイド、家族サイドの
すべてがその処置に納得していなければ成り立ちません。

「安楽死は」以下の二つに大別されます。

積極的安楽死 〈死なせること killing〉
消極的安楽死 〈死ぬに任せること allowing to die〉


安楽死が許されるための要件(名古屋高裁、1962)

「いわゆる安楽死を認めるべきか否かについては、議論の存するところであるが、
それはなんといっても、人為的に至尊なるべき人命を絶つのであるから、
次のような厳しい要件のもとにのみ、これを是認しうるにとどまるであろう。
1)病者が現代医学の知識から見て不治の病に冒され、しかもその死が目前に迫っていること。
2)病者の苦痛が甚だしく、何人も真にこれを見るに忍びない程度のものなること。
3)もっぱら病者の死苦の緩和の目的でなされたこと。
4)病者の意識がなお明瞭であって意思を表明できる場合には、本人の真摯な嘱託または承認のあること。
5)医師の手によることを本則とし、これによりえない場合には医師によりえないと首肯するに足る特別な事情のあること。
6)その方法が倫理的にも妥当なものとして認容しうるものなること。

これらの要件がすべて充たされるのでなければ、安楽死としてその行為の違法性まで否定し得るものではないと解すべきであろう


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