カゼノトオリミチ
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仔犬達を見に行った。 今日は11匹、来たそうだが、私が到着した時は もう4匹だった。そう、駐車場から歩いてくる途中で ちびわんこを嬉しそうに抱っこしたり連れたりして 帰っていく人達を何人か見ていたから…
ネットで見たお目当ての茶色い仔犬はまだ居た。 疲れ果てたのか、隅っこで大人しくしている。 4匹は、白いのが2匹、茶色が1匹、どの仔犬も3ヶ月程度で、 黒茶のがもう2才だそう。
私が見ている間に白い2匹は2家族に抱かれ、決まった。 ボランティアのお世話の人たちは大忙し。決まってくれてほっとしているみたい。 そうだよね、幸せになって。
残ったのはお目当ての茶の子と2才の黒茶の子。 何度も茶の子を抱っこしてみる。うちの初老の犬とやっていけるだろうか。 特にうちの犬のほうが…。神経質に育ててしまったから この仔犬とどんな風に接するのだろう。
反省した。 心を100%決めてからでないと、ここに来ちゃいけなかった。 仔犬達の目を見たら、抱っこせずにはいられなくなるのだから。 中途半端に様子だけ見に来るのはもうやめよう。
低学年ぐらいの男の子とお母さんが、しきりに茶色の子を見ている。
どう? どう? 抱っこしてみますか? うん!
あぁ、この親子に決まってしまうな。茶の仔犬。 ちょっと寂しいけど、私は今、ちゃんと気持ちが決まっていない。
じゃ、アンケートに答えて手続きを… はぁい。
立ち耳のまあるい目の茶色い子。良かったね。 幸せになるんだよ。ほんと、良かった。
家に帰ったて、うちの老犬をながめて思う。 混じりけのない真っ直ぐな瞳で私を見ている。 大丈夫。ずっと一緒に居るからね! 今頃、茶色の仔犬はどうしているだろう、 あの親子に連れられ、明るく新しい生活が始まっているだろうな。
natu
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