カゼノトオリミチ
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桜の木の下で 手を振り
門をまがれば そこから
まっすぐな道が 西へ伸びている
放課後 帰り道
光が黄金色にかがやき まぶしくて
ふたつに結んだ長い髪が揺れた
イエローブリックロード
勝手にそう 名付けていた
いつもひとり 口ずさんで
かばんの中のパンくずも
時には金平糖のようにきらめいて
いま
少しの開放感と自由との引き換えに
空を見上げてため息ついている
今ではこのあたりの風向きも変わった
goodbye yellow birck road
その声は 背中の遠い遠い場所から
耳の後ろから
ささやくように聞えてくるだけ
お下げ髪を揺らして
natu

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