カゼノトオリミチ
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はち切れそうな満腹の腹を抱えて
何がわかるというのだろう
血液は消化部門に借り出され
頭はお留守になっている
優しい言葉も
赤や緑のゼリーのように
生ぬるい風には だらしなく溶けてゆくだけ
ヒトがヒトの為に考える
きっとそれは
回りまわって自分のためなのだ と
耳に聞こえるけれど
心で考えているけれど
次から次へとモノや情報は豊かに街に溢れて
やっぱりまた 満腹で
せめて身の程わきまえて生きようと
自分を見つめて生きようと
そんなことぐらいしか思いつかない
このお留守の頭では
natu

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