世田谷日記 〜 「ハトマメ。」改称☆不定期更新
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2013年02月10日(日) ルイ・マルの「好奇心」

 
昨年末からケーブルテレビの映画チャンネルでルイ・マル特集をやっていた。
「さよなら子供たち」「鬼火」と観て、実に単純に良い映画だなー、と、
そう思ったのだった。SFXや3Dの影すらみえなかった時代の映画。


「鬼火」では「フランス人にはついていけないわ」と思わなくもなかった
けれど、チョイ役のジャンヌ・モローを観て、やっぱり他の女優さんとは
違う!と再認識したりもしました。


今回は、録画したきりになっていた「好奇心」をやっと観たのだけど
とにかく、初っ端からチャーリー・パーカーの音楽が格好良くって参って
しまった。ルイ・マルといえば「死刑台のエレベーター」のマイルスが有名
だけど、「好奇心」侮るべからず!ですよ。


主人公の男の子はジャズが好きで、冒頭、チャーリー・パーカーのレコード
を万引きする。この子は二人のお兄ちゃんに子供扱いされて頭が上がらない
のだけれど、音楽の趣味はなかなか良い、ナイーヴな男の子なのだ。


それにしても男の子ばかりの三人兄弟、生意気で乱暴で、男子ってどうして
あんなにお馬鹿なの!とあきれかえるのだけれど、この家のお母さんが
イタリア系のちょっと色っぽくって、私からみても可愛らしい女の人ときて
いる。この可愛らしさって、彼女の正直さからきているものですごく好感が
持てるのですが…(続きは映画をご覧になってね)


この映画の白眉は、あのラストシーンではないかしら。
一種のハッピーエンドではあるのだけど、わざとらしくなくて、私は大好き
だった。なるほど、こういうものかもね!とニンマリしてしまった。
忘れっぽくなった私が、繰り返し「エガッタなー」と思い出す、佳作でござ
いました。



(HDDにはあと「五月のミル」が入っている。気の向いたときにゆっくり
楽しむとしよう)






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