☆空想代理日記☆
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昨日も信じられないくらいの快晴だった。額に汗がにじむ前にぬぐいたくなるくらいの快晴だった。
ここ最近、頭のなかは引越し計画でいっぱいである。しかし気がかりなことがひとつだけあるのだ。それは、『るのあ〜る』『ぴっける』『木村君』たち野生動物トリオのことだった。
せっかく心をひらいてくれた動物たちと別れるのは、大切に残してあったプリンを喰べられてしまうよりつらいことなのだ。
これもすべて、ミスター思いやりと全国各地で言われているかもしれない不逞者の功績である。
おそらく彼らもつらいはずである。ソーセージのおじさんが突然いなくなってしまうことは、ソーセージが喰べられなくなることだからである。
だが、引越し計画は確実におこなうのが不逞者の気持ちだった。
るのあ〜るがどこかから魚の骨をくわえて持ってきても揺るがないことだし、焼きたての香ばしい魚をぴっけるが持ってきても同じだった。
木村君の指示にしたがって穴を掘ってみれば、そこには眼球が飛び出そうな金銀財宝があったとしても無駄なのだ。
引越すその日まで、ソーセージを与え続けようと思う。
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