☆空想代理日記☆
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昨日は久々にクラシック専門のCDの店に行った。CDの店と書くと、CDで出来た店のようにも思える。
たとえば実際にそうだったとしたら、この季節は大変である。太陽光を乱反射していて、眩しくて近寄れないからである。
どうにかこうにか光対策をして入口までたどり着くと、注意書きが貼られているのかもしれない。それは、「傷つけないで。トンじゃうから」だろうと考えられる。
また、全体的に虹色になっており、ぬるぬるしそうだと勘違いしてしまいそうである。
このような悪意のこもった想像はさておいて、店内は優雅だった。
ずらりと並んだ試聴コーナーも沈黙していた。新しいアルバムも発売されていない。新人もいない。
それもそのはずで、オペラは発売の間隔が異常に長いからだった。
不自然なカツラをつけていることで近隣では有名である店長に今後の発売予定を訊ねたが、「よくわからないです」のことだった。
不逞者、店長に軽く敬礼をしてうつむきながら店をあとにしたのだった。後頭部がじりじりとしていた。
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