☆空想代理日記☆
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昨日は久々に本を仕入れに行こうと思った。しかし、地元はおろか、県内にある古本屋はすべて制覇しているので良い本が手に入るとは考えられなかった。
というわけで、わざわざ県外にまで出向いて仕入れに行くことにしたのだった。
今回眼をつけたのはトマトのことを「ポマード」と発音する人々で溢れている福井県である。
市街地には4店舗あり、そのうちの3店舗を巡回したのだった。
3店舗あわせて50冊ほどの本を仕入れた。
問題はこのあとである。以前、増えすぎた小説が倒壊しないようにうずたかく積み上げたのであるが、さらに本を増やしてしまった。
揺らすと爆発する爆弾を解体するかのような気持ちで買ってきた本を積み上げた。
ぐらぐらするたびに息を強く吹きかけた。祈るような吐息であった。その祈りは天に届いたようで、無事に積み上げ作業を終えた。
ひと安心して手をかけたら、反対側の本の山が倒壊したのだった。
人差し指を自分のほうに向け、首を左右に振った。
また淋しく積み上げ作業を始めたのだった。
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