☆空想代理日記☆
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昨日は、夜中に幽霊がそばを喰べているのを何度も目撃されたことのある病院の近くの雑貨屋へ行った。
雑貨屋というものは無駄に無駄を重ねてオブジェに進化させたようでもあり、不逞者は子犬のように眼を輝かせたのだった。
ただ、周りはやはり女性客が多く、あまり店内をうろちょろするわけにはいかなった。
潰されたまま放置されている空き缶のような気持ちで店内の奥へ行くと、一カ所だけ目立つ不思議なスポットがあった。
不思議といってもマイナスイオンが出るたこ焼きが置いてあったわけでもないし、床にピンクの粉をまきながら歩いているおばさんがいたわけでもない。ある種の霊的なオーラがあった。
それもそのはずで、『ワケあり商品はこちら』みたいな貼り紙がされていたからだった。
小物入れのボックスが置いてあった。まだピカピカだったが角のほうには赤いシミがあった。
「これを持って外出するのを夢みていた少女の吐いた血じゃないですよ」
店員さんはそう言ったがいまいち信用できなかった。
「ましてや、これで頭部を破壊したわけでもないですし」
間違いないと確信したのだった。
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