☆空想代理日記☆
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昨日は、なめらかな風とまろやかな陽射しがあって、間違いなく晴天だった。
自分でも驚くほど上機嫌だった不逞者、散歩がてらに『じゃす子』先輩のところへ行くことにした。
わりと近くにあると思っていたが、意外と遠くにあった。到着した頃には、まんべんなく殴られて「お母ちゃん」とか呟いてそうなボクサーみたいにボロボロだった。
店内をぶらぶらした。ATMのところに行列ができていた。お金のにおいがぷんぷんしていた。
とくに用事もないのに行列にならび、誰かの暗証番号を盗み視ようとしたが、その気配が伝わっていたのか、肩をくいっと動かされて視えないようにされてしまった。
人間の黒い部分が視られて満足した不逞者は休憩できるスペースに行って、ベンチで足をぶらぶらさせながらジュースを飲んだ。
歩き方選手権、ふと頭にふわふわと浮かびあがった。
買い物袋をさげて歩いている人を勝手に採点しながら遊んでいたのだった。
ちょっと大きめな袋をさげて躰が微妙に右に傾いている人には芸術点を加算したり、エコバッグを持っていた人には地球点を加算してあげた。
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