☆空想代理日記☆
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昨日も秋晴れの1日であった。秋晴れというより晴れ秋のほうが不逞者のふにゃふにゃな脳みそにしっくりとくる。
それから久々に『病巣会』が開催された。相変わらずおっちょこちょいなフランケンシュタインのような顔色をしていて、不健康が服を着てふざけているように視えた。
「バターをこっそり舐めるのがやめられない。あのカロリーががつんとくる感じがやめられないんだ」
病巣会副リーダーのパリネズミ君は、おずおずと言った。
不逞者他数名はパリネズミ君をまるく囲むように立って、心から拍手をおくった。
「ライスonライスの時代は終わりだよ。俺は、水餃子をおかずに焼き餃子を喰べるのが趣味なんだ」
これを言ったのは内科病棟で問題児だったデッドボール君である。
パリネズミ君が輪に加わり、デッドボール君を囲んで大きな拍手をおくった。
こうして『病巣会・秋の陣』は無事に成し遂げられたのだった。そしてみんなでひとりを拍手で励ますことによって、病状の悪化を素敵に無視できるのだった。
たぶん、完治しないのはこの会合のせいだと全員が気づいている。しかし、ぬるま湯は最高である。
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