☆空想代理日記☆
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昨日は空が低く雲が灰色だった。不逞者の心臓と同じ色ではないかと思った。しかし、レントゲンに写っていた心臓は白かった。
多種類のカラーの話題ついでに、昨日はドコモショップへ行ったという出来事がある。
各メーカーから新機種が続々と出たのだそうだ。そこらへんは無頓着なので、とりあえず戒律をぶち破ることを生き甲斐としている修行僧のような気持ちで行った。
店内はひどく混雑していた。それぞれの窓口に行列ができていて、真剣に悩んでいる人や笑顔の人がいた。なんとなくあの世の裁判のように感じられた。
さしずめ、店員さんはあの世の門番のようである。
「あなたのポイントは、うーん、100しかないですね。では、地獄へ」
みたいなことを真顔で言っているのではないかと思った。
不逞者は携帯電話を購入しにいったわけではなく、単なる冷やかしなのだった。行列にもつかず新機種をあらゆる角度から眺めていた。
「お客様。こちらへどうぞ」
と何度も言われたが、「あはは。うふふ」と不気味な表情をつくってうまく逃れたのだった。
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