☆空想代理日記☆
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昨日はどうやら、世間では二人三腕をしながら男女が歩いている日らしかった。
そして『カーネルさん、出す』で有名な反省老人の店もてんやわんやしている。この時季になると空を飛んでいる鳥を視かけないので、全国の鳥が喰べられるのだろう。
夜は静かなところに住んでいるのであるが、鈴がしゃんしゃん鳴る音が聴こえた。
カーテンを少しだけ開けると、家のまわりを不審な人物が歩いていた。上下を赤色の服で包んでいる巨大な人だった。
18歳まで地下室にある灯りひとつない牢獄で暮らしていた不逞者、サンタクロースに是非とも会ってみたいと思っていた。
その人は噂によれば、人差し指と中指をおでこにあてて眼をつぶると瞬間移動するらしいのだった。
テーブルに置かれた赤身の肉を眼をつむりながら選ぶ『3択ロース』とは訳が違うのだった。これは昨年のネタである。
赤いおじさんは熱湯風呂に入るような仕種でそろりそろりと徘徊していた。なぜか口は「お」のかたちだった。
おじさんの近くには、コーヒーにどぶんと浸したパンのような犬もいて、頭には珊瑚礁が接着されていた。
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